水底ガムシロップ

世の中わかんないことばっかりだ

【SideM】Legendersは最後の一歩を踏み出し、最高のユニットになった

◇序文

soremosouka.hatenablog.com

この話を書いた後、MobageアイドルマスターSideMのサービス終了があった。
今年初めに書いた記事ではごまかしていたが、相当落胆していた。七夕後、必ず北村想楽がもう一歩を踏み出すイベントがあると思っていたから。
で、まあ思い出を順番に話すとその次にサイスタがサービス終了した。告知は4月。
サイスタはステと同じくみんな揃ってリセット世界だったおかげでまた道が遠のいたなあ…と思っていたらそもそもそれどころの話ではなくなった。
私も人間で自分の精神を守ることが第一なので、諦めるしかないのかなと思っていた。あとモバエムでレジェをねっちり書いていたであろうライターが怨霊になってないか心配していた。あんまりに志半ばすぎて。

 

そして7月。
315 Production presents F@NTASTIC COMBINATION LIVE の第一弾終了時の告知で、
第二弾にLegendersがいて、付属するフルボイスストーリーのタイトルが「自分の見え方」であることが発表された。

 

千載一遇のチャンスだと思った。
モバエムで悔恨を残しているアイドルとして北村想楽はそこそこ目立っている。ペンギンの終わり方からしても意図的だろうけど。
その彼にスポットが当たり、なおかつユニット三人が中心になる、フルボイスの長編ストーリー。
ここしかない。これで一発でなんとかしてもらって、よかった~って言って満足するしか私が成仏する道はない。

 

 

本日10月27日15時、315 Production presents F@NTASTIC COMBINATION LIVE 〜CONNECTIME!!!!〜のストーリー配信が開始された。

 

結果どうだったのか?

 

 

……すごくよかったので、みんなによんでほしいと思っていまこれをかいてます。

 

※いつもの妄言です
※書いた人は、カップリングをたしなむ方のオタクですが、なるべくフラットな視点で書くことを目指しています
※「自分の見え方」のネタバレはしますが、テキストそのままを写したりスクショしたりはありません。ぜひ購入して読んで、聞いてください。

 

◇本文

北村想楽の無限思考鑑賞会
北村想楽は思慮深い人間だ。常に考え推敲して出力する言葉を紡いでいるからあの独特な伸びをした喋りになるのではと個人的には思っている。
そのモノローグが今回の話にはとても多かった。これは絶対にモバエムでは圧縮される部分だと思うのでこの形式へ感謝してしまった。
かつ、今回はモバエムでもめったになかったフルボイスだ。そしてファンコンのお話の中の北村想楽はモバエムの経験がすべて蓄積されている。
長尺モノローグの北村のボイス、本当に良かった…本当に、汐谷さんによる北村の不安が内包された少しだけ弱めな声が大好きなので、
聞き放題状態で天にも昇る心地だった。

それとなんというか、こんなに内側で悩みや不安を膨らませているのに、なかなかそれを仕事面でも悟らせないのが北村だな……と思った。
だからこそここまで解決に時間がかかったともいえるし、それこそが彼の魅力でもあるのがまたよかった。


・変わったのは周りなのか、自分なのか、両方なのか
海に誘ってきたクリスに「変わらないよねー、クリスさんは」という想楽、たぶんこれは「巡り逢う星々☆七夕LIVE」のストーリーで雨彦の願いが以前と変わらず掃除にまつわるものだと思い込んでいたことと同じだと思った。
他人の様子をうかがうのは得意だったはずの想楽がなぜ二人に対して「変わらない」という決めつけをしていたのかは語られなかったけれど、
もしかしたら灯台下暗しというか、自分の側にいればいるほどその変化に気が付かなくなってしまう感じなのかもなと思った。もしそうだったらちょっと愛しすぎるな……

そのあとごはんに誘うクリス、行こうかという雨彦、それをも断ってしまう北村の構図、あと一歩が踏み出せない北村のその時の位置を象徴するイベントでとてもよかった。
Legendersはクリスが行こうといって二人が断るケースが多いけど、そこに乗ってくるようになったのが雨彦というのもよい。
そして「氷上のアクアリウム ~個性豊かなペンギンたち~」では水族館デバフという末恐ろしい所業のせいで想楽を助けられなかったクリスの、
全力全開で想楽を気遣い寄り添ってきた姿勢があまりにも完璧で、やっぱりクリスさんはすごいな……と大の字になってしまった。
そこの前にあった想楽と二人での会話の後のモノローグにもあったが、クリスは他人の揺らぎにとても敏感ではあるが生来のやさしさ故に「心配ではあるが、その人を信じる」という選択肢を取ってしまい
結果的に手を出すのが遅れることがあるというのが暗示されているのもよかった。Legendersはそれぞれが思慮深く優しいが、その性質は三人それぞれ違っていて、噛み合ったり噛み合わなかったりする。
変化し続ける自分と他人と、そこでユニットとしてどうすればよいのかを考える。二次元らしからぬとても人間めいた流れだと思う。

 

・ようやく三人目
ストーリー12のレッスンで北村を止める雨彦がほんとによかった。
やっぱり北村が一番察してほしくないことを察して一番ショックを受けるタイミングで助け船を出してくる人なんですよ葛之葉雨彦という男は。
でもこれまでは、「「氷上のアクアリウム ~個性豊かなペンギンたち~」の前まではやんわり北村が傷つかないように止めていたのがほとんどで、
ここで雨彦が正面から北村を、一切の笑顔もなく止めてきたのはさらっとやってるけどものすごい成長だと思った。
なんというか、相手に傷をつけないように不安にさせないように動いていた男が、ペンギンであれだけ不器用な声掛けをしていた男が、七夕のあの決意の後この行動に出れるの強すぎる。かっこよすぎる。
その時の北村の表情も悲痛でよかった。彼は表情パターンがかなりあるけれど、内包している感情がとても多いのに表出するのはほんの少しなんだろうな…というのが、
モバのイベント絵形式では気づけないそれでとてもよかった。さっきからよかったしか言ってないな。でもよかったんです。

もともと自分一人のためにアイドルを始めた人間に、自分と同じくらい無意識に大事にしているユニットがあるの、あまりにいとおしすぎませんか?
クリスは婚活で、雨彦はタイプリで、そしてついに今回北村はファンコンで他二人に支えられて成長に必要な最後の一歩を踏み出しているのがほんとにいい。

あとちょっとだけこれは願望というか勝手な思い込みにしておきたいのですが、後ろの方で「毒舌キャラでいきましょう」と後押しするプロデューサーがいたけど、
これは「北村さんがそういう人じゃないのは、私はちゃんとわかっています」という信頼が裏にあっての発言だと思っている。
ifとして、アイドル活動をはじめた一番最初期にも同じセリフをプロデューサーが言う可能性があるかもなと思ったのだけど、それと今回の発言ではやはり後ろにある前提が全く違う。
毒舌キャラでいったとしてもこの事務所で、Legendersで築いてきた「北村想楽」という人間は揺るがないという確信があってこその発言だと私は思った。というかそう思わせてほしい。


「タイムプリディクション ~時空の監視者~」のイベントストーリーの最後、打ち上げに行こうとした二人を止めて自分の思いをほとんど初めて吐露した雨彦に、クリスは言っていた。
「ふふ、ありがとうございます!雨彦の考えが聞けて嬉しいです。」と。
今回最後の方のクリスのセリフに「想楽の考えを聞けて良かった」という主旨のものがあって、この人は本当に二人の話を聞いて、二人が自分に何かを話してくれるのがうれしいんだな……としみじみしてしまった。

Legendersは各々が歯車の形を変えていった。
噛み合わなくなったとき、今までは引くべきところを引いて、気づくべきところだけ声をかけて調整をしていた。
それが今回ついにユニットの中で変わろうとする本人が助けを求め、それにユニットメンバーが答える形になった。
きっとここからのLegendersはより強い力を得る。これからの仕事ぶりも楽しみです。

 

◇その他

・スチル、この期に及んで三人一緒の一枚絵じゃないのもう三週回って面白い。今度綺麗な三人一緒の最強美麗ピクチャもらえるってことでいいですか?サイスタのフェスもそういうのじゃなかったんで……可惜夜のチェンジ後大好きなんですけど……ぜひご検討ください……スーツチェンジ前も大好きなんです……
ラジオ、北村がめっちゃ楽しそうだったし俺達を翻弄してくる北村くんはやっぱり北村くんなんだな……と思った。
・ストーリード頭の雨彦のモノローグ良すぎて最初からこっち泣かしてくるのずるくないですか!?になった。混合時空だからクラファは後輩(正確にそう表現されたわけではないけど、Legendersはモバ数年分の記録がありクラファはそこがあまりない状態なのはわかったので)として過去の自分たちを見るような心地になってるのもよかった。

・最後の方の眉見と雨彦の会話がよすぎた……
まるで事務所に入ったばかりの自分に声をかけるような感じの雨彦、やっぱりこの二人は似てるんだな~とも思った。
そして背負い込みすぎという忠告があんまり響いてなさそうな眉見もよかった。背負い込むのが当たり前だと思っているから、なのかも。

・これはこの文を打っている今しか通用しない話なのだけど、
8thライブでのLegendersを演じる声優さんたちはこのお話を(フルボイスなので)間近で見てくれていた過去があるというのがとても大きいなと思った。他ユニットもそうだけど。
特に1日目は雨彦と想楽はほぼ確実に新しいソロ曲の披露があるわけだけど、曲もめちゃくちゃ覚悟が決まったやつなわけで、
これをあのお話があるのを知ってる声優さんたちが歌うのはなかなか強いな……と今から戦々恐々としている。というか絶対よいものになってこのファンコンの感想も流れちゃう気がするから今こうして必死になって書き留めてるわけですが。
いい舞台だといいな!

 

 


そんなわけでLegenders BIG LOVE!好きだ!の塊になったPの妄言でした。
あとは8thとファンコン本編を浴びるだけ!やったね!これからもよろしくお願いします。