水底ガムシロップ

世の中わかんないことばっかりだ

【映画を見た】プロメア

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わりとセンシティブな理由で映画公開時に行けていなかったプロメア。

この度プライムの枠に入っていたので、今こそ!と思い見た。

めっちゃ面白かった~!映画館見に行けばよかったかもしれない。

 

見ていて一番唸ったのはリオ・フォーティアの変化だった。

リオはバーニッシュとしていわば迫害とも言える扱いを受けつつも、その生と権利を掴もうと必死だった。茨の道を傷つきながら歩みそして死んでいく運命だと本人もきっと思っていたはずだ。

でもリオはガロに出会ってしまった。運命の転機。

傷つき続けた人間が偶然出会った人間の存在そのものに救われて人生がまるごと変わってしまうという関係性の激変と運命論、オタクなら嫌いな人間いませんね…めちゃくちゃ良かった。

月と太陽ではないんですよね。燃える星と燃え尽きそうだったところ酸素を過剰供給された星というか…お互いの光が自分の燃料になっているというか…天道輝と桜庭薫というか…たとえとして適切な単語が浮かばなかったので具体例にしたけどつまりそういう事なんですよ。プロメアのいちばんおもしろいところはここだと思った。

 

ストーリーも単純明快というか、理論は二の次感が最初から出ていたのであっそういう話じゃないんだなと脳味噌をぱっと手放せたのも良かった。

声優さんもメインどころが本業の声優さんではなく俳優さんだったのも良かった。個人的にこの起用の仕方はジブリと似た感覚があって、上手い下手どうのではなく独特の空気感が出るので結構好きだったりする。今回のお三方も聞きなれない声だったおかげでキャラクターの個性とともに飲み込むのにとてもちょうどよかった。堺雅人さんだけ堺雅人さんの声ってぱっとわかったんですけど、それはそれですげえな…と思いました。

 

ひとつあげるとすれば、むしろ脇役の声優陣が気になったくらいだった。

ガイナやトリガーの別作品に出ていた方々がこのプロメアにも出ていたのだが、ちょっとメンツがキャラともども被りすぎていてどうしてもそっちに気が向いてしまった瞬間が何度かあった。物語を邪魔しない程度ではあったのだが。

勿論メインであるガロ・リオ・クレイのキャラづくりはすごく良かったんだけど、一部の声優さんが作風に合っているのもわかるんだけど、「そこがいいんだよ!」という意見もあると思うけれど、もうちょい被らないキャラにしてほしかったな~!と思ってしまった。無念。

 

頭を空っぽにして楽しめる痛快火消しファンタジー、色彩の暴力、人間と人間の感情がぶつかる化学反応。とてもいい映画だった。