水底ガムシロップ

世の中わかんないことばっかりだ

【SideM】続・続・葛之葉雨彦は問題児である【5th Anniversary Live ~絆の在り方~】

葛之葉雨彦は依然問題児である。

でも今回のアニバーサリーライブで、彼はおそらく複数ある問題の解決への糸口のひとつを自力で掴んだと思う。

まだ糸口だし、もしかしたら本人もそのこと自体に気が付いてないかもしれないけれど、これから歩んでいく彼の道のりはきっと明るいんだと、思わせてくれるお話だった。

 

 

■雨彦のハートに火がついた

ストーリー6、雨彦にとってかなり重要な転機があった。

初めて共演するF-LAGSのリーダー、秋月涼からの円陣の提案、更に音頭を雨彦に依頼してきた。

 

ここで雨彦はモノローグで「今までは適当に理由をつけて断っていた」と述べている。

マジですか…言われてみればユニットリーダーの癖にリーダーシップを積極的に取っている描写は本当になかった。

私は今まで雨彦、もとい演者の笠間さんがグリツアやライブのMC担当をしたことがないのが不思議でならなかったのだが、この話を聞いて妙に納得してしまった。いや偶然だと思うけど。雨彦がやりたがらないところを笠間さんがやろうとはしないと思うので…

 

そして想楽とクリスの返し。「珍しいものが見れそう」と冷やかしている。

そう、「やるの?やらないの?」ではない。

二人は雨彦が今までそういったオファーを全て躱していることを知りながら、

今回は音頭を絶対に引き受ける事を確信してあのセリフを言っているのだ。すごい。

何故絶対に引き受けると言い切れるのか?

 

たぶんそれは、今までの事や合宿で自分たちの持つ熱量が雨彦にもある事を知ったからなんだろうと思う。

ジャズでクリスから想楽に伝染したビジネスライクなクールユニットらしからぬ仕事への熱情が、今度は二人から、そして他の事務所のみんなから雨彦に伝わった。

あくまで「掃除」の為にアイドルをやっていた人間の心に、ようやく火がついた。

そしてそれを雨彦は自覚できた。BNMで「変わったのかも」とひとりごちていた思いは確かなものになった。

 

 

だからこそ雨彦は音頭を引き受けた。

アニバにボイスがつくのだとしたら、私はストーリー6の「We are 315!!」が聞きたくてたまらない。

一体どんな声なんだろう。ポーカーフェイスなどであった少しイメージと違った熱の籠った声につながるそれなのだとしたらと思うと感無量である

 

 

■掃除屋として、アイドルとして

モバゲー版のSideMの特徴として、モノローグがあまりない点がある。

これはあくまでも第三者視点として、P視点として、現実世界では聞こえるはずのない個人の口に出さない想いはあんまり明示しないという、個人的にめちゃくちゃ好きな仕掛けだ。

だからこそ、こちらに提示されるモノローグは世界の仕掛けを捻じ曲げてでも見せたいそのアイドルの想いなのだと思っている。

 

雨彦はライブ中にモノローグで想いを述べている。その内容は初めての上位イベントだった華符演舞祭と似通ったものだったが、何かこう、思う根幹に違いがあったような気がする。

 

何が違うのかは最後のストーリーが答えだろう。

「(これからも掃除を続けるとしよう…アイドルとしてな)」

 

そう、「アイドルとして」。

2ndstageで言っていた「こっちを本業にしちまおうか」、今までの「あくまで掃除屋として」のスタイルから、ついに雨彦は「アイドルとして」掃除をしていくまで至ったのだ。

掃除屋とアイドルとどちらが本業なのかは今はちょっとわからないが、少なくとも同列くらいまでには来たんじゃないかと思う。そうだったら本当に嬉しい。

雨彦を担当しているPとして一番悶々としていたのが、いまいち彼がアイドルとして100%の力を注いでいない点だったので(何度も言っているが雨彦のそのスタイルに不満があるわけではない)、

100%じゃないのに完璧に仕事をこなしPを撃ち抜いてくる彼が本気になってしまったら一体どうなってしまうんだ…と現在戦々恐々なわけである。これからが本当に楽しみです。

 

■でもまだ全然ハッピーエンドではない

そりゃ当たり前ではあるが、あくまで雨彦は今回アイドルとしてようやく一歩を踏み出したようなものだ。

つまり前どこかで書いた問題が全部解消されたわけじゃない。

運のいいことに想楽もクリスも陰陽師以降フラストレーションは溜まっていなさそうだし、雨彦もうっかり自分を大事にしない発言をしていない。

 

これからもう少し時間をかけて、多分この話は進んで行くんだと思う。

進むべき先は見つかったならきっと大丈夫だと、今なら彼らを信じられる。ありがとう。

 

 

■顔が怖い(褒め)

今回のアニバ雨彦はどっちも顔がちょっと怖いなあと思った。

もっと言うと去年のSeasideLiveのチェンジ前もだ。だから滅茶苦茶好きだ。

自分がどういう表情をすれば他人に最もウケがよく映えるかを恐らく熟知しているであろう雨彦が、そういう外面をほっぽっている時の表情が今回のアニバSRチェンジ前後だとすればこんなに嬉しいことはない。

素で笑ったり無表情だと若干怖い顔になる人間なのかもしれないなあと推察できるのは、それくらい取り繕っていない表情を見せる機会が増えたということだし。

 

それにしてもチェンジ後の背中合わせ構図、最高すぎませんか…みんな違う方向を向いてるのに想楽とクリスは雨彦を見てて、雨彦は二人を見てないけど背中は感じてて、それで行きつく先が同じなんてあまりにもLegendersとしての信頼の体現じゃないですか。

初めてのユニット全体映り込みがこのカードで本当によかった。

これからはガンガン映り込んで殺してほしい。嘘です事前告知してください余命図りたいので

 

■おわりに

アイドルになってくれてありがとう葛之葉雨彦、これからも北村想楽と古論クリスと一緒に最高の景色を更新していってください。Pは応援しています。アニバーサリーライブであの衣装でSymphonic Braveを歌っているのが容易に想像できました。本当にありがとう。これからもよろしくお願いします。

でも雨彦チェンジ後はあんな顔だからレガシーじゃないかなと思いました。

 

 

■ちなみにイベント進捗どうですか

このままだとハーフゼリーが尽きますたすけて